ビタミンCについて②

前回ビタミンが欠乏すると様々な障害が起きてきます。と、いうところまで書きました。

ビタミンCの欠乏は体内の各器官で出血性の障害が生じる壊血病になってしまいます。壊血病はかなり重度の欠乏症で、そこまでいかないにしても欠乏症として、他には疲労、抑うつ、歯肉炎、点状出血、発疹、内出血などがあります。

では逆にビタミンCの働きと作用は、直接的な作用と間接的な作用と複雑にからみあっているようで、それらを総合的にみると以下のように40にも及びます。

1. 抗酸化作用
2. 体全体の酸化還元に関与
3. 活性酸素、その他のラジカルの補足
4. ビタミンEラジカルを還元してビタミンEを再生
5. 環状ヌクレオチドの生成と調節
6. プロスタグランジンの生成と調節
7. インターフェロンの産生をうながし、活性を高める
8. 水酸化反応に関与
9. コラーゲンの生成と維持
10. 薬物代謝系に関与
11. 副腎皮質ホルモンやカテコールアミンの生成と維持
12. 糖の代謝に関与
13. インスリン様の血糖降下作用
14. アミノ酸の代謝に関与
15. チロシンからのメラニン生成を抑制
16. 葉酸代謝に関与
17. カルニチンの生成に関与
18. 鉄の吸収を高める
19. 鉄を含むタンパク質の生成と代謝に関係
20. カルシウムの吸収と代謝に関係
21. 骨代謝や骨芽細胞の分化・増殖に関与
22. 抗ヒスタミン作用
23. 悪玉LDLコレステロールを減少
24. 善玉HDLコレステロールを増加
25. 中性脂肪減少
26. 血圧上昇抑制
27. 血液のフィブリン溶解活性を高める
28. 免疫能を増強
29. 抗炎症作用に関係
30. 寒冷抵抗力を高める
31. 脳の機能に関与
32. 尿酸低下作用
33. 金属キレート作用
34. 利尿作用
35. 鎮痛作用
36. ウイルスの不活性化
37. 殺菌作用
38. ニトロソアミンの生成抑制
39. ガン原性を不活性化
40. 抗腫瘍作用

新ビタミンCと健康(村田 晃著、共立出版)から引用

ビタミンCの働きと作用として有名なのが『抗酸化作用』
呼吸により、身体に取り入れた酸素の数パーセントは『活性酸素』という不安定で色々な物質と反応しやすい活性化された酸素になります。
活性酸素は悪者というわけではなく、強い酸化力で体内のウィルスを撃退したりしますが、増え過ぎるとDNAやタンパク質を傷つけ、細胞の機能を低下させ、ガンや動脈硬化、脳卒中、糖尿病などの原因となります。
最近、筋肉痛も乳酸によっておこるのではなく活性酸素が原因で、乳酸はそれをおさえるために筋肉に溜まるといわれています。
ビタミンCの働きとして、活性酸素や、その他のラジカルを捕捉し、無害化する作用 があります。

酸化還元というのも、ビタミンCは、自身が酸化されることにより他の物質を還元する力を持っています。
例えばリンゴの酸化を防ぐためにレモンをかけたりするアレですね。

ビタミンCはビタミンEと一緒に摂ると効果も倍増します。
それは、ビタミンEも抗酸化作用があるんですが、自らが酸化してしまうので徐々に効力が弱まってしまいます。
ビタミンCはその酸化を取り除くことによって、ビタミンEを活性化させます。

コラーゲンをつくる作用もあるといわれています。
お肌に弾力性やハリ感を与えるコラーゲンはタンパク質の一種で、線維芽細胞によって合成されますが、ビタミンCを与えることにより通常の1.2倍増加するといわれています。

またストレスを和らげる副腎皮質ホルモン(コルチゾール)やカテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)の生成をたすけ副腎に負担をかけない働きをします。

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