意欲や活力を取り戻す

令和元年8月1日発行の機関紙 光線研究に光線療法と無気力やうつ対する可視総合光線療法について投稿がありましたので紹介します。

「以前のようにどこかに出かけたいと思わなくなった」、「嫌なことがあると考え込んで ずっと引きずってしまう」、「何かに感動することが少なくなった」などの自覚症状がも しあれば、それは黄色信号です。体力があるのに意欲や活力がない状態、気力が充実し ていなければ心身共に本当の健康とはいえません。意欲や活力あふれる状態の維持、そ して現在それらを失いつつある状態を以前のように取り戻すために可視総合光線療法 が効果的です。
今回、なぜこのような現象が起こるのか、その解説とともに可視総合光線療法の有用性と効果がみられた症例を紹介します。

■生活実態調査
東京都が実施する生活実態に関する調査結果で、40年前は杖などを使わず正常に歩行でき る65歳~69歳の割合は90%以下でしたが、20年前にはその割合が95%を超えていました。また、75歳~79歳の場合でも40年前は 80%を切っていたのが20年前には90%程の人が正常歩行出来るという結果が出ています。
高齢化が進む現代社会において、日常生活能力は以前と比べて現在の方が高くなっているの は明らかです。身体の衰えばかりを気にする考え方を少し改めたほうが良いがもしれません。 知力や体力を維持するためにも、精神面の若さ、意欲や活力あふれる状態を長く保つことが大 切と考えます。意欲低下や活力低下の状態では、日々の生活が楽しいはずがありません。

■原因
◆前頭葉萎縮の影響
意欲や活力の低下は、前頭葉の萎縮と深い関係があると言われています。脳は部位によって
働きが異なり、大脳の前方にある前頭葉は意欲や思考、感情のコントロール、性格、理性など 人間的な部分を司っています。
個人差はありますが、前頭葉の萎縮は 40 歳代から始まり、残念ながら何もしないで放置して いると年齢とともに萎縮はどんどん進行していきます。結果、意欲や活力がなくなる、感情が コントロール出来なくなる、やる気が起きない、どうでもよくなる、面倒くさいという思考に 陥りやすくなります。
加齢で意欲や活力が低下していく可能性は高まりますが、近年 20 歳~30 歳代の若い世代 にも意欲や活力の低下がみられることが増えているようです。
◆その他の原因
1. 神経伝達物質セロトニンの 減少 セロトニンの作用はドーパミン(喜びや快楽を伝達する物質)やノルアドレナリン(恐れや驚きを伝達する物質)などをコントロールし精神の安定を保つ働きがあります。
2. 性ホルモンの減少と自律神経の乱れ性ホルモンの分泌は 20 歳代がピークで年齢とともに減少します。特に女性は 50 歳前後で大幅に減少し、男性はじわじわと減少します。
ストレスなどが原因で自律神経が乱れると急激に減少し意欲の低下がみられます。
3. 動脈硬化
血管壁にコレステロールなどが沈着することで血管が細くなると脳への血流か不良となり、前頭葉の萎縮が進行してします。
4. ビタミンD不足
ビタミンD不足による疲労感がとれず疲れやすくなったり、思うように身体が動かない、鬱っぽい気分になることが分かっています。
5. 病気に上る影響 うつ病、認知症、甲状腺疾患などが挙げられます。
6. 薬剤による副作用 抗うつ剤や睡眠導入剤などの薬剤の副作用が前頭葉に影響します。
7. 複数の原因の重なりあい 前頭葉の萎縮というひとつの原因の場合もあれば複数の原因が複雑に重なり引き起こされている場合もあります。

■可視総合光嫁療法
可視総合光線療法の光と熱エネルギーは全身の血行状態を改善して神経伝達物質セロトニ ンの分泌やビタミンDの産生を促しホルモンバランスを整えます。
また睡眠の質を良くし、過緊張を和らげるので自律神経のバランスを安定させ、本来持って いる自然治癒力を引き出すことにつながります。光線療法のこれらの作用や効能により、動脈硬化や前頭葉の萎縮の進行を抑制し、意欲や活力を取り戻すことに人変効果的な治療になると 考えます。
注:うつ病。認知症、甲状腺疾患などの病気によって意欲が低下している場合は、病院治療 と光線冶療の併用か望ましいこともあります。

■日常生活での工夫
可視総合光線療法で治療するとともに、日常生活では日光浴(1日約15〜30分間) や外気浴を行うことを心がけて下さい。もし外出する気力がない場合は部屋の力―テンを開けて部屋の中に日の光を入れることから始めて下さい。精神安定に不可欠な脳内物質セロトニンの原料となるトリプトファンが多く含まれるのが肉や魚などのたんぱく質なので、これらをできるだけ摂るようにすることも必要です。
また萎縮し始めた前頭葉に活を入れるためには脳を甘やかさないことも必要です。マンネリ化した生活を見直す、趣味などでドキドキやワクワクする時間を増やすこともお勧め します。

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